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一年中で一番寒い季節ですが、空気が乾燥して空の透明度が上がり、星がより美しく見える季節です。
日本から見える1等星16個のうち、7個がこの季節に集中しており、見どころがたくさんあります。
南の空を見上げると、まず目につくのはオリオン座の整った姿です。オリオン座には赤く輝くベテルギウスと白く輝くリゲルの二つの1等星があります。この星座は、ギリシャ神話では巨人の狩人オリオンの姿をあらわしたものといわれています。一方、日本では星の並びが和楽器の鼓の形に似ていることから「鼓星」とよばれていました。また、星の色から赤いベテルギウスを「平家星」、白いリゲルを「源氏星」とよんでいました。
オリオン座の南東(左下)には、ひときわ明るいおおいぬ座のシリウスが見えます。シリウスには「焼き焦がすもの」という意味があり、全天一明るく見える恒星です。そして、オリオン座の東(左)にはこいぬ座のプロキオンが見えます。このベテルギウス、シリウス、プロキオンの3つの星を繋いでできる三角形を、「冬の大三角」とよんでいます。また、シリウス、プロキオンとふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルの6つの星を繋いでできる六角形を「冬の大六角形」または、「冬のダイヤモンド」とよんでいます。
このように明るい星が多い冬の空ですが、他にも見どころが多くあります。
狩人オリオンのベルトにあたる三ツ星の下に、縦に並んだ小さな三ツ星があります。その中央にはぼんやりと明るい雲のようなものが見えます。これが「オリオン大星雲」です。また、オリオン座の西(右)に見えるおうし座の肩あたりには、「プレアデス星団」があります。日本では「すばる」と呼ばれ、親しまれてきました。肉眼でも6~7個の星を見ることができます。