北海道唯一の隕石「光珠内いん石」
当館には、北海道で唯一落下が確認されている隕石を展示しています。その隕石は、1925(大正14)年9月4日に、沼貝町(現在の美唄市)光珠内に落下しました。
美唄市では、1976(昭和51)年に、「光珠内いん石」として市の文化財第3号に指定しました。 日本の隕石リストでは、普通コンドライト隕石の27番目に「沼貝」と登録されていて、国際隕石学会のリストには「Numakai」と登録されています。
落下時には重量が360gほどでしたが、研究のために少なくとも3回の切除が行われ、現在は280gになっています。切除された小片は、多くの研究者により分析が行われ、貴重な研究成果が得られています。
沼貝隕石の概要
研究のために欠き取られた「沼貝(光珠内)隕石」,大鐘卓哉,2015
沼貝隕石の参考文献
「北海道空知郡に落下せる隕石」,今井半次郎,1926,地学雑誌,38,145-150.
「光珠内隕石の研究」,早川和夫,1965,北海学園大学学園論集,9,23-43.
「The chemical compositions of the stone meteorites Yamato(a),(b),(c), and (d), and Numakai」,Shima Masako,1974,Meteoritics,9,123-135.
「On the study of the Numakai meteorite」,Shima Makoto,Yagi K. and Okada A.,1975, Sci. Papers I.P.C.R,69,136-145.
「沼貝隕石に関する鉱物学的研究」,八木健三,大場与志男,島誠,岡田明彦,1976,岩石鉱物 鉱床学会誌,71,273-287.